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信濃川文化圏構想


Species of Social Innovation No.001

ITNAが感じたソーシャルイノベーションの種

信濃川文化圏構想


決して新たらしい発想ではない。


日本一長い河川である信濃川を中心とした先進的な取り組みは、突然思いついたような発想ではない。これまでにも、多くの取り組みがされている。

私の記憶に残るものとして。

  • しなのがわ音楽祭
  • 水と土の芸術祭

今年の話題としては、日本遺産の認定された「なんだ、コレは!」信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化だろう。


三条市のホームページに日本遺産申請に際しのストーリーが掲載されていた。

日本一の大河・信濃川の流域は、8000年前に気候が変わり、世界有数の雪国となった。 この雪国から5000年前に誕生した「火焔型土器」は大仰な4つの突起があり、縄文土器を代表するものである。 
火焔型土器の芸術性を発見した岡本太郎は、この土器を見て「なんだ、コレは!」と叫んだという。 
火焔型土器を作った人々のムラは信濃川流域を中心としてあり、その規模と密集度は日本有数である。このムラの跡に佇めば、5000年前と変わらぬ独特の景観を追体験できる。 また、山・川・海の幸とその加工・保存の技術、アンギン、火焔型土器の技を継承するようなモノづくりなど、信濃川流域には縄文時代に起源をもつ文化が息づいている。火焔型土器は日本文化の源流であり、浮世絵、歌舞伎と並ぶ日本文化そのものなのである。

これらに長くかかわってきた方々によって、信濃川文化圏。そんなものは昔からあるんだよ!という内容なのかもしれない。また、長野から新潟まで千曲川を入れて367 kmの河川流域の地域それぞれに様々な取り組みはされているのかもしれない。

しかし、それぞれの枠組みの中で完結しているのではないだろうか?取得権益渦巻く分野で、もっと大枠で世界にアピールできる体制を整えるのは、夢物語なのかもしれない。

日本の観光産業は、もっと大きな枠組みで未来を見据えた体制をつくらなけれならないのではないだろうか。

※ 取得権益とは
既得権益がなぜ問題かというと、社会の中で富(資本)は、集団や個人の実力や正確な評価に対して適切に分配されなければならないが、一度既得権益が生まれると、既得権益そのものが、さらなる富を獲得する力となるため、既得権益の有無や大小だけで富の分配が大きくなされてしまい、結果として実力や正確な評価に対する富の分配が行われなくなるところにある。



信濃川文化圏構想とは


信濃川文化圏構想とは、現代アートの中から発せられた発想である。妄想を100年続けての何も変わらない。必要なのは発想を具現化させるための第一歩なのではないだろうか?


旭町のガード近くの小林不動産壁面の朱雀画
信濃川文化圏という言葉は、写真の絵を描いた現代アーティスであり、ギャラリーカフェ沙蔵のオーナーである松本泰典氏とのお茶のみ話から広がった造語である。

ITNAが感じたソーシャルイノベーションの種」をまとめ」というる上で、松本さんに「信濃川文化圏」という発想の源をお聞きした。

信濃川文化圏 
インターネットで信濃川文化圏を検索してもヒットしないこの言葉。日本一の山、富士山が、信仰の対象と芸術の源泉として世界文化遺産として登録されるも日本一の川、信濃川は意識に上がらない、その価値を再認識する必要があると考えました。 
世界遺産には、紀伊山地の霊場と参詣道を始め、シルクロード、フィリピンの棚田郡、ミディー運河、ゼメリング鉄道など、景観を評価する以外にその背景を評価して登録されたものも数多くあり、信濃川文化圏と言う視点でみれば世界遺産に登録することが出来るものもあるかもしれません。 
信濃川文化圏に入れることのできる文化とはなにがあるか。 
信濃川水系に属する川は群馬県の中津川、長野県の千曲川、犀川、高瀬川、奈良井川、保高川、新潟県の中津川、清津川、魚野川、破間川、黒俣川、大衡津分水路、仮谷田川、渋海川、五十嵐川、西川、中ノ口川、関谷分水路、小阿賀野川、能代川、通船川、栗ノ木川と言った沢山の川が入り、その河川の周辺に広がる文化と考えれば、長野新潟、一部群馬のかなりの割合の都市が入る事になる。 
また歴史的に考えれば
火炎土器出土の馬高遺跡をはじめとする縄文遺跡群も信濃川の文化圏に多く分布している。川中島の戦いの謙信や信玄の話等、中世の城もまた信濃川流域に存在するものが数多くある、NHKの大河ドラマ天地人の与板、直江兼次も、真田丸の真田幸村も北越戊辰戦争も信濃川文化圏での出来事と言えなくない。その後の東山油田なども入れられるでしょう。 
古来
物流は川を中心に行われ都市も川の周辺に形成されてきたことを考えると、信濃川文化圏と言う視点で文化の発展をとらえると、見えてくるものがある。 
また、
行政の縦割りの垣根により目を付けられてこなかった信濃川、信濃川文化圏と言う考え方で横に貫くことにより新たな発見魅力が生まれ観光の財産となるのではないでしょうか。 
具体的に言えば
信濃川を使った観光、日本一の川であるにもかかわらず川下り、を売りに下物が少ない。長野で新幹線を降りて、船を使って新潟に入り県内を船で観光し新潟市から新幹線で帰るプランなどあっても良いでしょう。 
普段見慣れている信濃川の風景だが、他に誇れる美しさを有していると思いませんか?


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ソーシャルイノベーションの種「信濃川文化圏構想」

多くの人が参画することで実現しるかもしれない大きな構想になればなるほど、その難しさは相対的に増えていきます。

取得権益なんて、容易に想像できる問題の最たるものです。そんな問題を通り越してこの構想を実現することができるとすれば、IoTやICTの技術を使った取り組みなのかもしれません。

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