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VOICE:チラシ作成@株式会社野村防災



Testimonials to the Work No.001

ITNAが取り組んだ志事と声


株式会社野村防災の物語


涙をぬぐって、明日を見つづけた兄弟のチャレンジ。。


私が野村防災の佑太・卓也の二人にあったのは、長岡市で起こった乙吉の少し前だった。最初から不思議で不思議でしかたない感じの二人。話を聞くと、新宿の歌舞伎町でホストをしていたという。確かに、サル顔ファンにはたまらない(当時)。ちょっと、場違いな感じのスーツを着たイケメンから出てきた名刺が「野村防災」。このときの違和感を例えるなら「ショートケーキを食べたら塩辛かった!」といった感じ。

そもそも、私は「イケメン」「美女」「才女」「看護師」が苦手。悪気などないが、思わず心に結界を張った記憶がある。それでも、どんなイケメンでも毎日みていれば慣れるというもの。次第に、いろいろな話をする中で、彼らがなぜホストから防災会社に転身したのかわかってきた。


中越地震と涙の決意


2004年(平成16年)10月23日に起こった中越地震。彼らの実家がある地域でも大きな揺れが計測された。その避難生活の中、地元の警察官を悩まし続けた野村兄弟の理解者であり、持病をわずらっていた祖父がなくなった。それは、薬を飲むためのわずかばかりの水が手に入らなかったために悲劇だった。彼らの背中を支え続けてきてくれた祖父の死。彼の悲しみははかりしれない。

そのときに、彼らは生まれ変わったのかもしれない。その後、祖父を死においやった地震で涙を流す人を一人でも減らすために「防災会社」を起業するための準備金を作るため、東京で必死に働いた。そして、起こった東日本大震災。このころになると、二人の気持ちは夜の世界の道に偏りかけていた。しかし、未曽有の大災害に再び奮起。それまで培った人脈と経験をもとに、株式会社野村防災を設立。長岡市の民間防災拠点、中越防災安全推進機構とともに、日夜休みなく災害での悲しみの連鎖を少しでも減らすために様々な活動を行っている。


防災の最前線は学校教育の中にある


思い出してほしい。どの世代も小学校や中学校で避難訓練をした記憶はあることだろう。実は、防災の最前線は常に学校教育の中にある。東日本大震災で起こった「釜石の奇跡)小中学生の生存率99.8%。想定外を生き抜く力(詳細)」は、奇跡ではなく学校における防災教育の成果である。

私のような若輩者が書くまでもなく、人生は常に想定外の現実に対する適応力によってのみ切り開かれる。それは、困難な状況の中でこそ試されるものでり、熊本地震の被害地でも一番最初に立ち上がったのは多くの中学生だったことは記憶に新しい。

しかし、学校における防災教育は困難を極める。なぜなら、現実に起こっていない災害をイメージしてシミュレーションするということに対しての対応方法を伝える。それは、様々な雑務に追われる教師にとっても、子どもたちにとっても難しい課題である。




困っていませんか?防災教育.......


今回、ITNAが携わったWorkは、学校に向けた防災教育に活用するグッツ販売のためのチラシ制作である。詳細は裏面にまとめて記載されているが、お見せできないm(__)m。ITNAでは、チラシ、POP、リーフレット、Web、プレゼン資料などの制作物を3万円で行っている。今回のチラシも3万円で受注した。

  • デザイン料
  • コピーライト料
  • コンサル料

各1万円というところだ。もっとわかりやすく書くと、だいたい1日で終わるくらいの仕事について日給3万円として考えている。ソーシャル・ビジネス、ソーシャル・イノベーション、マイクロ・ビジネス向けの仕事としては、少し高めかもしれない。しかし、本気に結果を出したいところと本気で付き合わないことには、本気の仕事はできない。

今回は、野村防災から受注を受けた段階で「学校に向けて提案するチラシ」ということしか決まっていなかった。つまり、メインのキーワードである「防災教育」というのは打ち合わせを重ねる中で、構築したものだ。今回、チラシの制作に対して重視したのは次の通り。

  • 決定権は誰にある
  • 誰のためのグッツ
  • 何に使うためのグッツ
  • 学校の現場における防災教育の問題点
  • 配布方法

である。

第一稿しては、とりあえずの完成をみた。しかし、実際の配布作業を経て再び修正を行う予定である。チラシ作りに限らず、マーケティングに活用する創作物は、見た目のデザインが優先ではない。「誰に」「何を」「伝える」が明確でないとただのお絵かきになってしまう。そんなことを今回の仕事で学んだ。

共に考え、形を作っていく作業は何をやっても楽しい。


VOICE : 野村卓也 さん


野村さんに作文していただきました。忙しいのに申し訳ないです。

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当社でもこれまでにチラシを独自で制作したことはあります。しかし、今回まこっちゃんにお願いした背景には、3つの理由がありました。

  • 時間の節約
  • 経費の節約
  • 新たな視点

◆時間の節約
このチラシは、当初特別急ぎのものではありませんでした。しかし、状況は熊本地震の発生とともに緊急を要するものに変化したのです。これまでの、学校より防災教育に使うグッツの問い合わせは年数回ほどでした。それが熊本地震の発生とともに問合せの数が一気に増えたのです。私どもの防災教育の充実という使命があります。そこで、ニーズが高まっているタイミングを逃さないためにチラシの作成を急いだのです。

◆経費の節約
自社のスタッフであろうと、自分自身であろうと誰かが動くということは、人件費がかかるということです。当社は防災会社です。チラシを作るのは専門外です。そこに人件費をかけるのなら、ほかにやるべき業務はたくさんあります。そういう意味では、専門性のあるものを外部に委託するのは、仕事の効率化につながったと思います。

◆新たな視点
正直なところ、「見栄えの良いチラシができればよい」というのが当初の考えでした。しかし、打ち合わせを繰り返すたびに、これまで考えつきもしなかった視点から様々な提案をいただきました。まさに、異文化交流のようなものです。結果的に、このチラシの目指している事業に厚みが増し、不透明なところが明確になりました。

最後に
熊本地震被災地との往復の中、当社の都合に合わせて時間を調整していただきながら、何度も何度もミーティングを繰り返しながら、そのたびに新たな要素を付け加えてより良いものを作る努力をしていただいて大変満足しています。




参考

乙吉水害の記録写真(Street Photographer MAKOTO


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