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ぼくの名前はナッツ



雨上がりの午後。
近所のパトロールは、僕の仕事。
夜には、酔いちくれが闊歩するこの通りも、昼間は変わっている人しか通らない静かな通り。

朝から降ったり止んだりの一日。
濡れている道路に自慢の肉球が気持ちいい。だけど、こんな日は黒い道路に隠れて、自慢の黒毛の身体が目立たないのが口惜しい。

僕の名前はナッツ。お酒のお供のピーナッツのナッツではない。黒猫だからって、「魔女宅」とも関係なければ、「ヤマト宅急便」とも関係ない。飼い主が面白半分に「ナッツ」とつけたんだと思う。

僕の住処には、もう一人雌猫のココがいる。
女心はさっぱりわからない。ココのやつ。いつも遠くから僕を馬鹿にしたような顔で見ている。いわゆるツンデレ猫。

自由に振舞ってこそ、猫らしいくて可愛い!って遊んでもらえるのに、ツンツンしていて何が楽しいのか僕にはわからない。

世界は僕のためにある。
髭の飼い主くん。夜になっても今日は帰らないからなぁ。




私の名前はココ



外は雨。
7月の雨は、私の柔らかい黒毛をしっとりと湿らす。

決して暑いわけではないが、私の住処に重たく湿った風を運んでくる。
私は、ココ。この名前を私は気にっている。
相方の名前は、ナッツ。飼い主は「ココとナッツ」で「ココナッツ」と洒落でつけたつもりだろうが、私はナッツが苦手。決して嫌いなわけではない。ただ、気が合わないだけ。

私に比べてナッツは、甘え上手でわがまま。人の話はまるで聞かないし、諦めも悪い。いつも飼い主をハラハラさせている。それなのに、甘え上手だから可愛がられる。雄猫の分際で雌猫の私を先置いて我先に甘える姿は、実に猫らしい。

私は、そんなナッツが羨ましい反面、妬ましい。

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雨が、シトシト降る梅雨の日のお昼前。
ナッツは、少しの雨なら気にしないで遊びに行く。雄はバカだ。風邪を引いたらどうするつもりだろう。私は、住処のカフェで外を眺めて時間を過ごす。

雨の日の誰もいないカフェ。
私だけの特別な時間。私が人間嫌いなのを知っているのに無理やりじゃれてくるお客もいない。気分を逆なでするような暑さもなく、心休まる特別な時間。

それでも、
ナッツがいないと思うと少し寂しい。

長岡まつりの思い出

一昨年のお話です。
有料観覧席で始めてみることになっていました。

そして、当日。
仲間とワクワクしながら有料観覧席でお酒を飲みながら、花火の打ち上げを待っていました。

それから数時間。
私は、友達の声でハッとしました。

そうです。
酔っ払って、寝てしまった挙句に、花火が終わるで熟睡してしまい。一発も花火を見ることなく、有料観覧席初体験はおわってしまいました。








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